2018年9月23日
セーヴル、マイセン、ミントン…
世界には、名だたる名窯がたくさんありますが、皆さまは「パリ窯」をご存知ですか？
私達がフランスで買付をする時、思わず目を奪われてしまうプレートに巡り合う事があります。
少しぽってりとした温かな磁器質に、優しく描かれた美しい花々…洗練されたセンスの良さに一瞬で虜になる作品ばかりです。
18世紀中期から19世紀にかけて作られたパリ窯。
セーブルの影響を受けたとされるパリ窯は、特定の窯の名称ではなく、フランス革命時にセーブルの磁器製造、色彩に関する独占権が廃止され、パリを拠点として散らばった多くの素晴らしい技術職人たちの工房を総称したものだとされています。
これが、パリ窯の古い物にバックスタンプがない所以でもあります。
絵付けのみの工房であったところも多かったとされるパリ窯。
いかにポーセリンの美しい絵付けに尽力していたかを窺い知ることが出来ます。
その中でも、マリー・アントワネットの寵愛を受けた窯として伝えられているのが、レーヌ工房。
マリー・アントワネットが生まれ育ったヨーロッパ最大の名門ハプスブルク家の伝統と気品、そして花嫁として迎えられたブルボン王朝の華やかさが融合して、セーブルにも引けを取らないとても美しいポーセリンが数多く生み出されました。
マリー・アントワネットが最も輝いた時代の作品は、今もこうして私達の心を魅了し続けているのです。
今日のお写真のプレート、カップ＆ソーサーは全てパリ窯のお品物(^^)♡
ちょっとマニアックだけど、とっても美しい「パリ窯」の魅力…少しでも皆さまにお伝えできたら嬉しく思います(^^)♡
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